kijimatakayukiのお話





今日はkijimatakayukiというブランドについてお話しさせていただこうと思います。




今回のコレクションテーマは「原点回帰」




kijimatakayukiの得意とするオートクチュールの手作業による職人仕事。




これがやはりこのブランドの強みであり魅力ですそれを伝えるために今回展示会で特別に「kijimatakayuki」のアトリエを初めて見せて頂ける機会があり木島さんご本人から機械の説明や作業工程の一部を見せていただけることになりました。




私の大好きなブランドでもあり日本を代表する偉大なメーカーのアトリエを見られるとあってワクワクした気持ちで代官山のお店に向かいました。




代官山の本店が展示会の会場だったのですがその地下がそのままアトリエになっています。




展示会で一通り商品の説明を頂いた後に地下のアトリエを案内していただきました。




まず入ってすぐに帽子専用のチェーンミシンを見せていただきました。








これは主にペーパーハットやストローハットを縫うためのミシンです。ブレードと呼ばれる2cm幅くらいの紐をミシンで縫い合わせて1つのハットにします。一つ縫うのに約120m使用するそうです。




こちらで使われているミシンは30年以上前から使っているものらしくそれも木島さん用にリモデリングされています。




通常のミシンよりもかなり早く縫えるようにモーターを変えているらしく木島さんは一個のハットを作るのに約12分程度しかかからないそうです。




その理由としては量産も全てそのミシンで作るのでスピードが早く縫えるという点と早くした方がテンションがかかりづらく仕上がりが綺麗になるからだそうです。(一回のコレクションで1型あたり2500個量産されていたらしく木島さんは9ヶ月間ミシンを踏み続けていたそうです)




縫われた帽子は正しいフィッティングでできているかテストするためにそのサイズの木型にはめて手で、浮いているところがないかキツすぎるところはないかチェックします。




本来、ミシンで縫って木型にかぶせてサイズチェック、そしてフィッティングが合わなければほどきまた合わせるという作業を何回もミシンから外しチェックを重ねるのですが




木島さんは2回しか外さずに完璧なフィッティングで仕上げることができます。




実際に木型に被せた帽子を触らせていただいたのですが木型に被せるとスッポリと帽子が収まりどこを触っても浮いておらず生地にストレスなく木型を覆っていました。




kijimatakayukiのハットは折り曲げても型崩れが起きないと謳っています。




完璧なフィッティングで作られていないと形が崩れてしまうからです。




この帽子のフィッティング、形作りは手先の感覚のみで行われており生地を強く引きながら縫うか、緩めて縫うかだけで調節しています。




手先の感覚のみで行われる繊細な作業なのでここまでできるようになるのに30年かかったとおっしゃられていました。




人間の頭は丸い筒状ではないのでミシンで帽子の一周を縫う間で何回も細かな調節をされています。




次にフェルトハットの説明をしていただきました。




「これがフェルトハットをつくる原材料です」と見せてくださったのはこちらの帽子。








実はハットはこの形に切り出されてから材料として仕入れます。




なのでここからどう加工するかがブランドの腕の見せ所です。




kijimatakayukiではヨーロッパのラビットやビーバー、ウールの素材を仕入れて加工しています。




ハットを加工する工場には古風なヤカンが五徳に乗って2個並んでいました。








「この細い口の昔ながらのヤカンは出てくる蒸気が強力なんでこれしか使わないんですよ」と木島さん。




この口から曲げたい部分に蒸気をハットに当てることで繊維を伸びやすくし少しずつ手で形を作っていきます。




実際に触らせていただいたのですがかなり熱い状態でないと伸びないとのことで素人の私が触るととても熱かったですが木島さんはその状態でツバを引っ張り形を変えていきます。




この手で引っ張り形を作るやり方も実はしているブランドは少なく、殆どのブランドが金型にはめ込みプレスしてノリで固め形を作る方法をとっています。




kijimatakayukiではノリを使っていないのでシワが入りづらく型崩れもしづらいです。








それを今度は適当なツバの長さにカットし、リボンをつけて完成です。




そしてここからがkijimatakayukiにしかない最大の特徴なのですが、木島さんは元々オートクチュールのハット職人出身ということもあり木型を一から作ることができるのです。








実際に作った型も見せていただきました。




特殊な繊維の紙を何枚も重ね、依頼されたデザインの形に成形したあと、そこに白いペンキを塗り固めて形にするそうです。




このオートクチュールの技術は師匠でもあり皇室の専属ハット職人でもあった故 平田暁夫氏から引き継いだもので、世界的にも限られた人しかできないものです。








kijimatakayukiが様々なブランドとコラボレーションしていますが、ブランド側の要望に100%応えられる木島さんの技術があってこそなせるものだと思います。




kijimatakayuki2020awの商品も続々と届いています。




是非触って、見て感じてみてください。




KIJIMA TAKAYUKI bucket hat ¥11,000+TAX